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2018/08/17

「一緒にいるだけでいいの」…シニアの「孤独」につけ入る卑劣な手口

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【巧妙に。自然に。かつ継続的に巻き上げる

人生最後の恋が実る…シニア同士の結婚。

60代70代が参加するシニアの婚活パーティーも盛ん。
こうしたシニアの恋愛は世の中をパッと明るくしてくれます。

ところが、そんなシニアの希望の光が曇ってしまうような事件が起こっているのも現実です。

それには、シニアの「孤独」を埋める結婚詐欺のようなケースもあります。
事件は誰も、そして本人さえも気付かぬうちに、静かに起こりました。

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74歳のシニア男性「A夫さん」は、5年前に妻に先立たれ東京都大田区で独り暮らし。
子供たちも成人し、それぞれ独立。
3人の可愛い孫にも恵まれているが、会えるのはお正月とお盆休みの数日間くらい。

だからA夫さんは、日ごろの寂しさもあって、シニア向けの婚活パーティーに参加。
そこで、夫と死別したという62歳の「Y子さん」と知り合い、交際をはじめた。

Y子さんは東北なまりが残る、穏やかな印象。
以前、飲食店で働いていたということもあって、大の料理上手。
「70代になった自分がこんな気持ちになるなんて…」とA夫さんはすぐにY子さんに夢中になった。

ある日、Y子さんから「息子が倒れた。今すぐお金がいるの…」
と言われ、A夫さんは入院費や生活費など80万円をすぐに渡した。

その後、Y子さんとの結婚を真剣に考えるようになったA夫さん。
一緒に暮らすことも約束したが、帰省した息子にとがめられた。

ところが、Y子さんは「籍は入れなくていいの。ただ一緒にいたいだけだから」と言ったという。

その後、不安を感じた息子が久しぶりに帰った実家の部屋を調べた。
すると、あの有名ブランドや著名な美容クリニックなどの請求書がごっそり現れた。

一つ一つは数千円から数万円と高額ではないものの、頻繁に現金が使われていた。
もちろん、A夫さん名義の預金は大きく減っていた。

さらにわかったことは「Y子」は偽名で、住所も嘘ということ。
「倒れた」という息子も実は存在しないどころか、身寄りもいない。

A夫さんの息子によれば、総額900万円相当の貯金が減ったという。
倹約家で、特に趣味もないA夫さん自身が何か購入した形跡もない。

そして、驚くことにA夫さん本人はこんな事実があるにも関わらず

「私は騙されていない」の一点張り。

おそらく「騙された」と、認めてしまえば、再び孤独になるのがわかっているから。

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シニアの恋愛や結婚に詳しい専門家によると、このようなケースは珍しくないそう。

その特徴は、相手に結婚の意思がないことだという。
「結婚は興味ありません。ただ一緒にいるだけでいいんです」
こんな風に、財産や相続目当ての疑いを否定。
だから、一度に大金でなくとも長期間に渡って少しずつお金を手に入れる。

シニアの婚活は、恋が実った場合は若い頃よりも喜びが大きく感じるかもしれません。
その分、きちんと相手を見極める、家族に相談する…などが大切かもしれません。

増加するシニア向けの犯罪、あなたやあなたの家族は大丈夫?❤

シニアを狙う「特殊詐欺事件」って?

ここ最近、60代や70代を過ぎたシニアを狙った「特殊詐欺事件」が増加してきました。
特殊詐欺事件の中でも「オレオレ詐欺」が有名ではないでしょうか。

特長は、加害者が被害者と直接会うことがないこと。
加害者は電話やインターネットなどを通して不特定多数の被害者にアプローチ。

平成28年の特殊詐欺事件の認知件数は1万4千件。
平成22年の6千件に比較すると倍近くまで増加してきています。

また、トレンドというようなものがあり、時期によって流行り廃りのようなものもあります。

例えば、2000年前後には特殊な道具で空き巣を行う「ピッキング」が流行。

今では多くの家がピッキングに強い錠へ替わったため、犯罪件数が大幅に減少しました。

そして…

2000年以降から猛威をふるいはじめたのが、シニアなどを狙った特殊詐欺事件。

「結婚相手と死別してしまった」「資産はあるが、身寄りがいない」
…というようなシニアや、資産家たちを格好の食いものとなる「悪徳商法」です。

シニア向け犯罪が止まらない!の理由

どうして上記のようなシニア向けの犯罪は無くならないのか。
また、どうして増加傾向にあるのでしょうか。

それは、「シニアの独り暮らし」が増加しているというようなことにも関係しています。

「独身」もしくは「結婚はしていたけれど死別してしまった…」
「熟年離婚して、今はシニア向けの婚活パーティーで恋愛対象を探している」

など、「シニアの独身独り暮らし」も増加傾向。

昔なら、独身とはいっても子どもや親せき・兄弟が同居する、シニアを独りにさせない…
という傾向でしたが、今の日本の経済事情などを考えるとそうもいかない家庭もあるのが現実です。

こうして、シニアが独りでいると、普段の連絡も疎かになってしまいます。
そのため、何か変わったことがあってもすぐに家族に確認や相談をせずに決めてしまう。

もしも身近に相談できる家族に相談していたら…と悔やむことも多いでしょう。

こうした家族間のコミュニケーション不全が犯罪件数増加の背景にあるようです。
恋人や結婚相手など恋愛対象がいない「寂しさにつけこむ」などの問題も大きいと言えます。

また、シニアを狙った特殊詐欺や悪徳商法は、個人で行っている場合はほとんどありません。
組織的に行われ、そしてその犯罪組織の特定や摘発・撲滅が簡単ではないのです。

 

「騙された」を相談できないと「カモとして狙われ続ける」
どうしたら、こうしたシニアを狙う特殊詐欺や悪徳商法から自分を守ることができるのでしょうか。
それには、やはり家族間のコミュニケーションが重要です。
「オレオレ詐欺」なら、日頃から連絡を密にとっていれば、急な電話があっても慌てることがありません。
また上記のA夫さんのように「騙されたことを認めない」場合、カモととして狙われ続け被害が拡大するという特性があります。
A夫さんのようなシニアは決して少なくはなく、それには様々な理由があるようです。
一つは、被害にあったことを家族に告白することで、「家族から怒られてしまう」ことを心配するため。
そしてA夫さんのように「相手が去っていくかもしれない」「また孤独になりたくない」などです。
しかしこうした心配も、日頃から健全な家族関係を形作っていくことである程度は軽減できるでしょう。
シニアを狙った悪徳商法などが悪質なのは、このようなシニアの心理につけ入ろうとする場合が多いことです。
当然、詐欺のような犯罪は絶対に許してはいけません。
家族が遠方に住んでいたり、仕事が忙しかったりという理由など家族によって止むを得ない理由は様々。
でも、何かあった場合は家族に相談できるよう、面倒がらずに打合せをしておくことが大切です。